部位別 気になる症状

首に多い症状とは…
1、首が回りずらい。2、首に熱感がある。3、上を見ずらい、違和感がある。etc…その症状は何なの?どうすれば治るの?そんな疑問に専門家がお答えします
むち打ち症

むち打ち症は頚部がムチがしなるように前後に大きく振れる様からついた名前です。
主な分類や症状には下記のようなものがあります。

むち打ち症分類

頸椎捻挫型(頸椎損傷等)

こくしゅ塾グループ 白沼院長

症状の詳しい説明…
むち打ち症の70%以上を占めるといわれています。むち打ち症で首の痛みが半年以上経っても治らない人の中では、通院していた整形外科から鍼灸院に変えて全く違う治療法を試みる患者も少なくありません。
頚部周囲の筋繊維や靭帯の過度の伸長や部分断裂、軟部組織の損傷を起こし首、肩、肩甲骨周囲などの圧痛、重苦しさ、運動制限などの主症状がある。傷病名は頚部(頚椎)捻挫、外傷性頚部症候群などとされる。
それに対する治療方法 …
その症状に合わせて、様々な治療方法があります。むち打ち症で最初に痛み出す斜角筋や胸鎖乳突筋という首自体を横側から挟む様にした筋肉に鍼治療を行ったり、温熱療法を行って患部の血行を促進しゆるめていきます。その後、ズレてしまった骨格を元に戻すための矯正や、マッサージによる治療を行っていきます。
これは一例に過ぎず、症状に合わせて治療メニューを組み立てるのが一番良いでしょう。まずは相談できる治療院を探す事からはじめましょう。

神経根損傷型(頚椎ヘルニア等)

福生整骨院グループ 清水院長

症状の詳しい説明…
外傷により頚椎に変成が起こりそれによって頚神経の神経根を圧迫する。
腕の強い痛みやしびれ、運動痛、運動制限に加え、反射以上、筋力低下、放散痛などの神経症状も伴う。
頚椎神経根症や頚椎椎間板ヘルニアといわれる事もある。
それに対する治療方法 …
軽軽い運動などで症状が和らいでいく場合が多いので、余り神経質にならずに、ゆっくり身体をほぐす運動を心がけるようにすると良いでしょう。しかし、酷い痛みが生じた時や、吐き気がある時は軽度では無い可能性が高いので、必ず診察して貰い検査を受けるようにしましょう。当院では、運動指導も含めた機能回復訓練、整形外科との連携を活かした、本質的な治療を行っています。ぜひ一度、ご相談下さい。

バレリュー症状型(後部交感神経症候群、バレリュー症候群等)

日暮里神田整骨院 神田院長

症状の詳しい説明…
別名 後部交感神経症候群ともいいます。頚椎に沿って走っている椎骨動脈の血流が低下し、症状が現れると考えられて後頭部や首の後ろの痛みをはじめ、めまい、耳鳴り、難聴、目のかすみ、眼精疲労、顔面や のどのあたりの違和感、腕のしびれと いった知覚異常や声のかすれ、嚥下困難、胸部の圧迫感などの症状があります。
人間の生きるために必要な微調節を自律神経と言う神経がしています。頚椎の周囲には交感神経という自律神経が豊富に分布しているために、首筋のこりとともに交感神経が刺激されて自律神経のバランスがくずれ、めまいを起こすという考えです。
また、頚椎の横、正確には「横突起孔」という穴の中を「椎骨動脈」という重要な脳の一部を栄養する血管が通っています。
横突起孔が何らかの影響によりに狭くなると、椎骨動脈が圧迫されます。また圧迫されなくても強い刺激を受けるだけでも椎骨動脈は反射的に細くなります。こうして脳の一部(脳幹部という重要な部分)の血流障害が起こります。「椎骨脳底動脈循環不全」として知られています。めまいは首の位置を動かすと起こりやすくなる特徴があります。例えば物を取ろうと上を向いた時、朝起き上がる時、乗り物に乗ったとき、首をある位置に動かすとめまいを起こしやすくなります、重篤な症状であるにかかわらずレントゲンやMRI等の検査ではなかなか診断がつかず、又損保会社や周囲の方にもつらさ解ってもらえないことの方が多いようです。
それに対する治療方法 …
基本的にはお薬と併用しながらでも頸椎の骨の列整を整えるという治療が必要になります。頸椎の前方に交感神経節という神経の束がありますのでその部分へのアプローチや顎関節と上部頸椎バランスを整えることでめまいの症状は必ず良くなっていきます。首の骨の中でも上部頸椎の治療は、熟練した技術を要しますので、なかなか治りが悪い要因でもあるようです。

脊髄症状型

ヒロ整骨院 森院長

症状の詳しい説明…
深部腱反射の亢進や病的反射などの脊髄症状をあらわす。
頚椎の脊柱管を通る脊髄や下肢に伸びている神経が損傷し下肢のしびれや筋力低下、歩行が困難になる事があります。手に力が入らなくなり、握力低下や知覚障害、稀に尿や便が出にくくなる事もある。
(脊髄損傷とされむち打ち損傷に含まれない事もある)
それに対する治療方法 …
脊髄症状型はかなり慎重に診る必要があります。
重度の場合はMRIで異常がすぐにわかるので専門科のある大きな病院で脊髄への圧迫を除圧する手術が行われます。
問題は軽度の場合です。丁寧に診てくれる医師でないと軽度の場合は神経根症状型と似ている為、鑑別が難しいのです。軽度の場合、脊髄の圧迫度合いによっては保存療法になる事もありますが、専門医の判断が必要になります。
接骨院、整骨院は保存療法の場合や術後に残存する症状を軽減させるリハビリで活躍します。電療法、温熱療法、マッサージやストレッチ、運動療法などを駆使し回復を目指します。
当院では、問診時の患者様主訴や徒手検査にて疑いのある場合は医療連携している関東屈指の整形外科医師が在籍する総合病院を紹介し定期的に相談しながら治療を行っていきます。あらゆる可能性を考えながら万全の態勢でむち打ち治療に取り組んでいます。

脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)

NPO法人 脳脊髄液減少症患者・家族支援協会

症状の詳しい説明…
脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)は、脳脊髄液がどこからか漏れており大概はピンホールの漏れですが、特に立っているときは絶えず漏れているために、脊髄液量が減少し頭蓋内の圧が低下するために頭痛、嘔気、めまい、だるさ、背中や首の痛みが強くなるとされています。
立位や座位で症状が悪化し横になると軽快すると報告されていますが、すべての人にあてはまるわけではありません。これまでは脳脊髄の手術後や腰椎麻酔のあとに出現する症状が知られていましたが、最近は軽微は外傷後に脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)出現することが注目されています。
まったく外傷がない人にも発症します。むち打ち症の後遺症としての疾患として発症することも近年注目されています。
それに対する治療方法 …
治療方法は、はっきり確立されたものはないのですが自家血硬膜外注入(ブラッドパッチ)が安全で効果的なようです。再発の可能性がないとはいえないのですが、血液が糊の役目を果たし一度塞がった孔は再開通することはないと思います。ただしいくつも孔が開いているときは、一度ですべての孔が塞がらない可能性はあり、何度か自家血注入をくりかえす必要があることもありえます。
脊髄を覆っている一番外側の膜を硬膜といいます。その硬膜と脊髄を保護している背骨の間には脂肪組織がありますが、そこに患者さんの静脈から採取した血液を注入した血液を注入するのがブラッドパッチ(以後EBP)といいます。女性なら20ml 男性なら30mlほど注入し 注入時間はおよそ5分で終わります。注入された血液は硬膜に薄く広がり髄液が漏れていた部分を覆います。そして血液中のフィブリゲン(凝固物質)が固まって、ノリの役割を果たし漏れた部分をふさぐのです。その後点滴をおこないます。
何度も書きますが、EBPは100%の治療ではありません。しかし今現在、最も多くの場合で効果を発揮している治療法です。悩む前に一度ご相談ください。

※上記の分類は明確に分類する事は難しく確立している治療法があるわけではありません。
また二次的に自律神経症状や精神症状を伴う事もある為、むち打ち治療経験の豊富な治療家に診てもらうと事が大切である。

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